SSH 活動の記録

カテゴリ:SSH

第1回 サイエンスブロッサムカフェ

日  時: 令和3年7月30日(金) 13:00~14:45

場  所: 本校講義室1

対象生徒: 理系進学(特に会津大学)を目指す 高校1年生9名 高校2年生4名

 

 サイエンスブロッサムカフェは、女性研究者のワーク・ライフ・バランスとキャリアモデルに対する理解を深め、女子生徒の大学院進学も含めた進路選択肢の幅を広げ、科学者の育成につなげることを目的に理系進学を希望する生徒を対象に女性科学者によるワークショップを行いました。

 第1回の講師は会津大学准教授 奥平恭子先生です。奥平先生は最初は外国語学部に入学、卒業され、一般企業に勤めたのち、再び受験をして理学部へ進学され、現在研究者として活躍されています。その経験から、「やる気」と「熱意」があればどんなことでも挑戦できること、その中でも「英語」を武器にしていくことの重要性についても教えてくださいました。今後、進路選択をしていく中で大切なことを多く学ぶことができました。

 

〇生徒の感想

  • 今まで知らなかったことへの関心を持つことができました。宇宙はとても広くてまだ誰も知らない知識もたくさんあると思います。その誰もまだ見つけていない知識を見つけ出すことに僕は興味をもちました。今回は、自分の今後について考える良いきっかけになりました。
  • 会津大学への興味があって参加しました。英語力が不可欠で専門性が高いイメージがありましたが、自分がやりたい研究だったり、それへの熱意があれば何とかやっていけるのではないかと感じました。

  • 今まではただ理系の大学に行きたいだけだったけれど、将来のことについて少しわかった気がする。自分も好きな事についてたくさん学びたいので、英語は高校生のうちに頑張らないといけないと思いました。

導入部分全体の様子研究者になるためには

放射線実習セミナー

日  時: 令和3年7月28日(水)

場  所: 本校 講義室1(講義)、理科実験室1・第1理科室(実習)

対象生徒: 高校1年SSコース選択者 43名

 

 7月28日(水)に放射線実習セミナーを実施しました。前半は、東北大学工学研究科量子エネルギー工学専攻の長谷川晃教授に,

放射線の基礎知識、放射線の性質、原子力防護などについて講義を行っていただきました。その後、実験室に移動して長谷川教授と日本原子力文化財団事務局の近野俊治氏に自然放射線の測定、距離の逆2乗則、γ線の物質による吸収の実習を行っていただきました。

 生徒たちは講義と実習を通して、高校の授業ではまだ学習していない放射線について理解を深めるきっかけとなりました。

講義中の様子実習中の様子

2学年 コンピュータリテラシー育成講座

日  時: 令和3年7月26日(月)

場  所: 情報演習室

 

対象生徒: 高校2年生 SSHコース選択者 40名

 

 7月26日(月)に、2年生SSHコース選択者を対象とし、コンピュータリテラシー育成講座を開催しました。講座のタイトルは「ゼロから始めるPythonデータ分析」で、Pythonによるプログラミングの基礎とオープンデータを利用したデータの抽出とグラフ作成を行いました。

 プログラミング言語「Python」は初めて学ぶ生徒も多く、一つ一つ動作を確認しながらプログラムを完成させていました。

 講座の様子①講座の様子②講座の様子③

【生徒の感想】

  • 今回の講座では、Pythonを使ったプログラミングについて学んだ。久しぶりのプログラミングだった。基本的なことから、学べてよかった。数あてゲームはとても面白かった。難しいところもあったが、資料がわかりやすくて、スムーズに進めることができた。この講座でプログラミングの面白さに少し気付けたので、機会があれば家で続きを行いたいと思う。

  • 普段はプログラミングをする機会がないので、今回は貴重な経験ができたと思う。プログラミングについて、基礎的なところから少し踏み込んだ応用的なところまで触れてみて、改めてその難しさを実感した。また、クリエイティブ・コモンズについても学んだ。初めて聞く言葉だったが、今後生活するうえで知っておくべき知識だと思った。

  • 今回の講座でPythonのデータ分析の仕方などを学びました。
    Pythonは以前からやってたので最初から分かっていた部分もあったり、初めて知った部分もあったのでとても楽しく受けることができました。

SSH野外研修

日  時: 令和3年7月10日(土)~11日(日)

場  所: 福島県只見町 ただみ・ブナと川のミュージアム、癒しの森、余名沢ブナ林

対象生徒: 高校1年SSコース選択者 52名

 

 7月10日(土)~11(日)の1泊2日で、ブナ林野外研修を実施しました。梅雨空の実習でしたが、心配された雨もほとんど降ることなく実施することができました。今回の実習は、只見町ブナセンターの館長 紙谷智彦さん、主任指導員 中野陽介さん、指導員 太田祥作さんにご指導、ご協力いただきました。本当にありがとうございました。

 

【7月10日(土)】

 午前中は、ただみ・ブナと川のミュージアムの館内を案内していただき只見地域の自然環境、野生動物、地域の生活文化について学びました。午後は、癒しの森に場所を移しブナ天然林と、かつて薪炭材生産により伐採され、再生してきたブナ二次林の違いついて観察し、植生断面図を描きました。植生断面図を描くことで、森林の構造を理解することができます。また、翌日行われる毎木調査で必要な葉の見極めをするために、それぞれの葉の特徴を学びながら下山しました。宿に到着し夕飯・入浴を終えたあと、22種類の葉を見極める実習を行いました。事前研修から何度か行っているので、徐々に慣れてきているようです。

 

ミュージアム見学ブナ林実習①葉っぱの見極め

 

【7月11日(日)】

 朝は大粒の雨が降り続いていましたが、実習の時間になると奇跡的に雨があがりました。余名沢ブナ林は狭い範囲で「落葉広葉樹二次林」「ブナ二次林」「ブナ天然林」「スギ人工林」が観察できる大変貴重な場所です。それぞれの林に20m×20mの調査区を設定し、班ごとに分かれ毎木調査をおこないました。調査目的は、異なる種類の森の天井「林冠」を構成する高木の種類や大きさ、林冠のギャップと林床に生育する低木の種類や高さとの関係を調べ、林床樹木の多様性と光環境との関係を考察するためです。これらの調査データを持ち帰り、学校で調査データ分析をし、ポスターを作成し発表します。

 班員と役割分担をし、効率よく作業をおこない、予定時間よりも早く終えることができました。昨日までの葉の鑑定方法の技術がここで大きく役立ちました。教科書や講義を通して覚えた内容を実際に見ることで、森の構造をより深く理解することができました。環境保全という側面からも、今回の実習から得ることが多かったと思います。

 今後、データをまとめ、さらに森の種類や林冠のギャップと林床樹木の成長や種類、多様性との関係を明確にしていきましょう。ポスター発表まで頑張りましょう!

コナラ林ギャップから覗く青空スギ林胸高周囲長の計測低木調査ブナ林

 

【生徒の感想】

  • 改めて只見の自然について自分の五感で知ることが出来た。文面だけでは分からないこと等について知ることができたので良い機会だった。林の中で生きる様々な植物がどのように移り変わっていくのか、1つの出来事が色々なことに影響していたりなど、興味深いことが多かった。 天気は悪かったが、班のメンバーと協力し合いながら、役割を遂行していく上で協力性なども成長できたと思う。

  • 何をするにも体力が必要だからもっとつけないと、と思った。自分一人ではできないことでも、みんなと協力することでできたから、協力することは大事だなと思った。

  • 人々の生活と森林は深く関わっていることが分かった。実際に森や林に入ってみると、原生林と二次林の違いや、きのこなどの菌類の大切さがよく分かった。人の手を加えることは完全に悪いとは言えないけど、人の手が加わることによって自然が変わってしまうと体感した。学んだだけで終わらせずに意識して生活したり、ポスターなどに生かしていきたい。