SSH 活動の記録

カテゴリ:SSH

分子生物学実験講座が実施されました

日  時: 令和5年8月18日(水)、21日(月)、22日(火)
場  所: 本校理科実験室3
対象生徒: 高校2年SSコース 50名

 学校の授業では行う機会がなく、また最近新型コロナ感染症の検査として広く名前が知られているPCR法などの分子生物学実験を行うことにより、生徒が科学の面白さや重要性を再認識する機会としました。さらに、今年度行なっている課題研究でも使用することが考えられる器具の使用法や実験方法とその理論の習得を目的として本事業を実施しました。実施した実験は以下の3つです。

 ① DNAの抽出   ② PCR法による遺伝子の増幅   ③ 電気泳動法による遺伝子の解析

  以下、生徒の感想です。

 ・今回の講座では、遺伝子やタンパク質の性質を利用して、アルコール代謝能の遺伝子診断を行った。普段、自分のアルコール耐性について知れる機会がないので、実験によって調べることができて面白かった。遺伝子は生物基礎で習って以降勉強していなかったので、新たな知識を増やすこともできた。また、マイクロピペットの操作方法や撹拌・混合の方法についても学ぶことができ、今後の研究にも生かしていきたいと思った。
 ・今回の実験でPCR法や電気泳動法などの分子科学のことがよく分かった。特にPCR法はコロナウイルスが流行したときによく耳にしたが、どのようなものかよく分かってなかったので仕組みが分かり勉強になった。また、マイクロピペットや遠心分離機など実験でよく使う器具の使い方を学ぶことができた。今後使う機会があったら今回の実験を思い出して活用していきたい。
 ・今回の分子生物学実験では分子生物学の分野の精密さに驚いた。物質を計り取る際の単位が普段の実験より一つ下の単位で、繊細な操作が要求される実験だったと感じた。私は生物基礎までしか履修しておらず、内容的には難しいのかなと思っていたが、実験の際は今行なっている操作や、その原理など詳しく説明を受けることができ、理解することができた。
 ・今回の分子生物学実験講座で、コロナ禍に入りよく聞いていたPCRについて自分でも行うことによって理解を深めることができた。また、授業で習ったものの応用に近かったため授業の内容の理解も深めることができ良かった。実験は細かい作業が多く大変だったが、丁寧に行うことで自分の遺伝子を見ることができた。私の遺伝子はお酒に弱いものと強いものの両方持っていた。

 

  

令和5年度SSH生徒研究発表会

日  時: 令和5年8月9日(水)-10日(木)

場  所: 神戸国際展示場

対象生徒: SSH探求部化学班

 

 全国のSSH指定校が一堂に会して、科学研究の成果を発表する、SSH生徒研究発表会が神戸国際展示場で開催されました。本校からは、SSH探求部化学班から、3年生1名、2年生2名からなる1チーム参加しました。

 この大会に向けて、ポスターの作成や発表の練習など、多くの時間を割いて準備をしてきました。残念ながら、受賞には至りませんでしたが、自分たちの研究の成果を多くの方々へ知っていただけるよい機会となりました。

 

発表テーマ  「モリブデン青法による水溶液中のリチウムイオンの定量」

 

学生セッションに参加しました

日  時:令和5年8月5日(土)~6日(日)
場  所:双葉町産業交流センター(F-BICC)、東日本大震災・原子力災害伝承館、
     請戸小学校 ほか
対象生徒:2年希望者4名

 双葉町にて開催された、原子力損害賠償・廃炉等支援機構(以下、NDF)主催『学生セッション「学生と考える~ふたば未来ワークショップ」』に参加しました。県内の高等学校・高等専門学校6校から計16名が参加し、双葉町の未来をテーマに話し合いを行いました。初日は、簡単なアイスブレイキングのあと、東日本大震災・原子力災害伝承館や請戸小学校などを訪れ、12年前の3月、福島県で何があったのか、その後から現在に至るまで、どのような変化があったのかを学びました。また、双葉町に移住してきた方に話を伺い、双葉町で生活していくにあたり、良かった点、あるいは課題に感じている点をお伺いしました。夜にも、原子力災害や、福島第一原子力発電所に関する生徒からの質問に対し、NDFの方からお返事をいただく機会があり、非常に内容の濃い、充実した1日を過ごしました。2日目には、千葉大学の教授から双葉町の現状について講義をいただいたあと、「双葉町の住民を増やすためには」をテーマに、どのような取組みを行うことが住民数の増加につながるか、千葉大学の学生を交え、話し合いを行いました。生徒たちからは「タクシーのサブスクリプションをつくる」「ロボットテストフィールドと関連した特化型の大学を設立し、学生を呼び込む」など多様なアイディアが出され、自分事として積極的に活動に取り組むようすが見られました。
 今回の活動を通し、生徒たちは福島県に住む人間として、起きてしまった災害の事実や地域が抱える課題を知り、当事者意識をもつことができたと思います。これを一過性のものとせず、彼らが向き合うべき未来に向け、今後も学び続けてほしいと感じました。

    

    

小学生のための科学実験講座

日   時: 令和5年8月4日(金)

場   所: 本校理科実験室 情報演習室

対象参加者: 会津地域の小学生5、6年生 約140名

 

 主に会津地区の小学校5、6年生約140名が参加してくれました。講座は午前の部と午後の部に分かれ、それぞれ物理、化学、生物、地学、情報の5つの講座に分かれて行いました。今回も会津学鳳中情報科学部の生徒がTA(ティーチングアシスタント)として、活躍してくれました。実験中、小学生へ丁寧に対応をしてくれて実験がスムーズに行えました。

 

それぞれの講座の内容は次のとおりです。

 

① スーパーよく飛ぶストローロケットを作ろう!(物理)

 スーパーボールでストローロケットを飛ばします!

② 二酸化炭素の性質を調べよう!(化学)

  地球温暖化の原因とされる二酸化炭素。この二酸化炭素は、空気中だけではなく、自然の力によって様々な形で地球上に存在しています。実験講座をとおして、二酸化炭素の性質を学ぶとともに、自然の中にどのように隠れているのか見つめてみよう!

③ 野菜を使って実験しよう!(生物)

 野菜を使って実験を行います。 身近な野菜がもつさまざまな力を体験しよう!

④ 鉱物の世界を楽しもう!(地学)

  鉱物を割ったりして鉱物の性質を調べてみよう。 また、火山灰の中から鉱物探しをしよう!

⑤ LEGO mindstormsでロボットを作ろう!(情報)  

 LEGOロボットを組み立てて、プログラムでロボットを動かしてみよう!

 

 楽しんで各講座実験をおこなうことができました。これをきっかけに科学への興味関心を深めてもらえると幸いです。

    

  

コンピュータリテラシー育成講座

日  時: 令和5年7月31日(月)・8月1日(火)

場  所: 本校情報演習室

対象生徒: 高校1・2年生 SSコース選択者

 

 SSコース選択者を対象に、コンピュータリテラシー育成講座を実施しました。

 初日は1年生を対象に「Excel VBAで学ぼう! プログラミング講座」を実施し、Excelの関数の使い方から、マクロやVBAによるプログラミングの基本構造を学んだりしました。今後の研究のなかで活用することを念頭に、実践的な内容を学びました。

 2日目は2年生を対象に「ゼロから始めるPythonデータ分析」を実施しました。Pythonによるプログラミング基本構造や、ライブラリを用いて、気象庁や会津若松市のオープンデータを使ったグラフ表示の仕方、会津のイベントに参加している店舗情報の地図へのマッピングなと゜を行いました。

 

 以下、生徒の感想です。

【Excel VBA講座(1年)】

・実際にコードを書いてスペースや大文字、小文字のミスが起きてしまうことが多かったのでそこに気をつけて書きたいと思いました。成功して動いた時にはとてもうれしかったです。

・グラフの作成の仕方から、計算の仕方、マクロの使い方など今後必要になってくるであろうスキルを身に着けることができたと思います。

・初めてのことばかりでうまく操作が実行されないときもあったが、隣にいる友達と協力することで解決できた。

  

【Pythonデータ分析講座(2年)】

・今回の講座では、以前から慣れ親しんでいたPythonを基礎から詳しく学ぶことができた。

・演算や繰り返しなどの関数は知っていたが、外部データの取り込み・出力に関する関数は初めてで、とても勉強になった。

・今まで知らなかったpythonによるプログラミングの可能性を感じ、これからより深く学んでいきたいと思う。