SSH 活動の記録

2022年7月の記事一覧

サスティナブル科学研修

日   時:令和4年7月28日(木)および29日(金)

場   所:7月28日(木)コミュタン福島、福島再生可能エネルギー研究所、猪苗代第二発電所

       7月29日(金)アクアマリンふくしま、ワンダーファーム、楢葉遠隔技術開発センター

参加生徒:高校1年生SSコース選択者50名

       7月28日(木)18名

       7月29日(金)32名

 

令和4年度サスティナブル科学研修が7月28日(木)と7月29日(金)に行われました。“サスティナビリティ”をキーワードに「科学に対する興味関心の拡大」および「課題発見力や創造的思考力、情報活用能力、コミュニケーション力、グローバルリーダーシップの向上」を目的として県内各施設を訪問して実施しました。

高校1年SSコース選択者が下記2コースから1つを選択し、参加しました

〇7月28日(木)再生可能エネルギーコース

 ・コミュタン福島 福島県環境創造センター(三春町)

 ・産業技術総合研究所 福島再生可能エネルギー研究所(郡山市)

 ・東京電力リニューアブルパワー株式会社猪苗代第二発電所(猪苗代町)

〇7月29日(金)動植物工学コース

 ・アクアマリンふくしま(いわき市)

 ・ワンダーファーム(いわき市)

 ・JAEA楢葉遠隔技術開発センター(楢葉町)

 

 28日(木)のコースでは、日本の抱えるエネルギー問題を東日本大震災と原発事故を背景として学び、近年注目されている再生可能エネルギーの活用の必要性を学びました。福島再生可能エネルギー研究所では様々な発電方法のメリットやデメリットを知り、これからクリアしていかなくてはいけない課題についても学ぶことができました。また、猪苗代第二発電所では水力発電の歴史とその仕組み、発電方法の環境への負荷の少なさを目で見て体験的に学びました。生徒からは「今後の自身の生活を見直し、改めたい」や「自分たち高校生でも考えなくてはならない課題がたくさんあることが分かった」などと感想が挙げられました。

 29日(金)のコースでは、アクアマリンふくしまにて海洋プラスチック問題についての講義を受けました。生徒はいわき市の海でもこの問題が発生していることを知り、「胸が締め付けられた」と述べていました。ワンダーファームではトマト栽培を先進技術で効率的に行っていることを学びました。最後の遠隔技術開発センターでは、ドローンや水中ロボット実習、VR体験などをとおして、廃炉に取り組む技術者の現場や課題について体験的に学ぶことができました。体験をとおして「県民の一人として貢献できる人間になりたい」や「これからの学習のモチベーションに繋がった」などと感想が挙げられました。

    

    

サイエンスブロッサム実験講座

日  時: 令和4年 7月26日(月)

場  所: 本校理科実験室3

対象生徒: 高校1年28名 高校2年14名

 

 日本の女性科学技術者の状況を説明し、なぜ少ないのかを考える講義を行った。その後コイを解剖し、心臓を取り出してアドレナリン液、アセチルコリン液につけて心拍数の変化を観察し、心臓の自律性と自律神経とのかかわりについて学んだ。心臓の観察の後、浮袋や水晶体、脳の観察も行った

 女性科学技術者に関しての講義が現状を理解するきっかけとなった生徒も多く、進路を考える機会の一つとなった。実験については、生きたコイを解剖することに抵抗をもちながらも、取り出した心臓が自律的に拍動したり、神経伝達物質によって拍動数が変化するようすを観察したりすることにより、学習している2年生はもちろん、まだ学習していない1年生も自律神経の働きについて理解することができた。「改めて命の神秘を感じた」「命に感謝したい」という感想が多く、生命への理解、関心が高まった実験となった。

講義の様子 解剖の様子1 解剖の様子2
【講義の様子】 【解剖の様子1】 【解剖の様子2】

国際メンタリングワークショップJoshikai in Fukushima 2022

日  時: 令和4年7月23日(土)~25日(月)

場  所: 日本原子力研究開発機構 楢葉遠隔技術開発センター

対象生徒: 高校1年SSコース 3名

 

 原子力損害賠償・廃炉等支援機構(NDF)主催の国際メンタリングワークショップ Joshikai in Fukushima 2022に本校高校1年SSコース選択者の女子3名が参加して来ました。日本原子力研究開発機構 楢葉遠隔技術開発センターに全国から37名の女子生徒が参加し、「理工系分野での私の未来を考える」というテーマのもと7/23・24とワークショップを行いました。また、7/25にはオプションツアーで福島第一原子力発電所内の施設見学を行ってきました。

 初日は、「インプットの日」ということで海外の科学者を含む8名のメンターさんの基調講演を聞き、女性としての立場から研究者としての活躍する姿をみて非常に刺激を受けていました。2日目は、「アウトプットの日」ということでグループディスカッションを行い、それぞれのグループでの意見をまとめました。今まであまり考えていなかった将来の自分の姿を他者に話すことで、自分の進む道が見えてきたようです。最終日は、福島第一原子力発電所内の現状を聞き、その後施設見学を行いました。実際に事故現場を目の当たりにして、多くの教訓を得ることができました。

 この3日間を通して、女性としての将来設計や福島第一原子力発電所事故から何を学ぶべきなのかを深く考えることができました。今後の高校生活をどのように過ごしていくかを他校生や研究者と話すことで見えてきたかもしれません。

【全体会】 【ワークショップの様子1】
【ワークショップの様子2】 【フォトセッション】
   

放射線実習セミナー

日  時: 令和4年7月22日(金)

場  所: 本校 講義室1(講義)、理科実験室1・第1理科室(実習)

対象生徒: 高校1年SSコース選択者 50名

 

 7月22日(金)に放射線実習セミナーを実施しました。前半は東北大学の長谷川晃教授に放射線の基礎知識、放射線の性質、原子力防護などについて講義を行っていただきました。その後、実験室に移動して長谷川教授と日本原子力文化財団事務局の近野俊治氏に自然放射線の測定、距離の逆2乗則、γ線の物質による吸収の実習を行っていただきました。はかるくんを使って、簡易的に校舎内の放射線量の測定を行い、講義の中で御影石は放射線量が高いという話を聞いた生徒は実際に確かめていました。生徒たちは講義と実習を通して、高校の授業ではまだ学習していない放射線について理解を深めるきっかけとなったのではないでしょうか。

【講義中の様子】 【実習中の様子】

ブナ林研修(7月9日~10日)

場  所:ただみ・ブナと川のミュージアム、癒しの森、余名沢ブナ林

対象生徒:SSH産業社会 1年SSコース選択者

 

 7月9日(土)~10日(日)にかけて、只見町に1泊2日の研修へ行ってきました。新潟大学名誉教授兼只見町ブナセンターの館長でもある紙谷氏や同館職員の方々のご指導のもと、実習が行われました。ただみ・ブナと川のミュージアムでは只見町の自然について学習できたほか、ヘビとの触れ合いや、カエルの生態の観察もでき、生徒たちは興味津々で館内を見学していました。癒しの森や余名沢のブナ林での実習では、鬱蒼とした森に最初は戸惑っていましたが、実習後半には手順にも慣れ、班で協力して実習を行うようすが見られました。生徒からは「貴重な体験ができた」という声が多数聞かれ、充実した研修となりました。

   

 

 

高校生による会津地域活性化プロジェクト 「ALMS」 始動

日  時: 令和4年 7月 2日(土)
場  所: 本校第一講義室
対象生徒: 会津学鳳高校2年生12名 会津ザベリオ高校2年生10名

 会津地区の高校生が地域企業からの課題に対し、自分たちの考えや解決策の意見交換をくり返して解決策を見出す場を設けたいという趣旨のもと始動しました。
 会津地域の課題を自分事として捉え、さらに広い視野で課題を発見する力、コミュニケーション能力の向上を図り、この取り組みをきっかけに高校生同士の交流が増え、高校生が会津における地域創生の力になることを期待して「ALMS=Aizu Local industry Matching by high school Student」という名称をつけました。今年度は、会津学鳳高校2年生と会津ザベリオ高校2年生で活動を行っていきます。会津若松青年会議所、会津若松商工会議所青年部、福島県中小企業家同友会会津地区、会津若松市、一般社団法人AiCTコンソーシアムなどから29社の企業・自治体様の協力を経て実現しまし事業です。
 6つのテーマに分かれ、会津地域の問題点を見つけ解決していきます。これから議論を深め、会津地域を活性化させるために頑張っていきましょう!