SSH 活動の記録

カテゴリ:SSH

1年SSブナ林研究発表会・表彰式が行われました

日   時: 令和2年9月23日(水),10月15日(木)

場   所: 物理実験室

対 象 生 徒 : 1年SS選択生徒

 

1年SS選択の生徒によるブナ林研究の発表会と表彰式が行われました。

今年度は毎年実施していた「エア研究」に代わり、夏季休業中に実施した「野外研修」を通して、決められたテーマに沿って班ごとに調査・研究を行い、ブナ林に対する理解を深め、その内容を生徒自身がポスターでまとめて発表を行いました。担当教員による指導のもとポスターの作製と練習を行い、本番に臨みました。

生徒たちは緊張した様子でしたがどの班も熱心に発表を行い、教員による審査と生徒による投票の結果、以下のテーマについて発表した班が表彰されました。

順位 テーマ
ベストポスター賞 多様性をもたらす遷移
グッドポスター賞 遷移におけるブナ林とギャップ

グッドポスター賞

ベストオーディエンス賞

ユビソヤナギについて
ベストオーディエンス賞 只見の生物多様性について

 

発表会の様子①発表会の様子②表彰式の様子①表彰式の様子②

令和2年度科目スーパーサイエンス 分子生物学実験講座

日  時: 令和2年8月17日(月)~19日(水)

場  所: 本校理科実験室3

対象生徒: 高校2年 科目スーパーサイエンス選択者 計36名

講  師: 本校教員

 

 学校の授業では行う機会がなく、また最近話題のPCR法などの分子生物学実験を行うことにより、生徒が科学の面白さや重要性を再認識する機会としました。さらに、今年度行なっている課題研究でも使用することが考えられる器具の使用法や実験方法とその理論の習得を目的として、本事業を実施しました。また、今回はコロナ感染症対策のため2班に分けて実施しました。

実施した実験は以下の3つです。

  1. DNAの抽出
  2. PCR法による遺伝子の増幅
  3. 電気泳動法による遺伝子の解析

 

◆生徒の事後アンケート

  • コロナ関連のニュースで「PCR検査」という単語をよく耳にするので、タイムリーで興味深かった。実際の方法を体験し理解できてよかった。とても貴重な経験だった。
  • 使用したことのない機器ばかりで上手にできるか不安だったが、先生方から丁寧に教えていただいたので積極的に参加できた。
  • 初めて使う器具や薬品についての使用方法や性質などの知識を身に付けることができた。
  • 実際に実験の作業をやり、かなり多くの時間を費やすことやその細かい作業の大変さを知ることができた。分子生物学は面白いが難しいものだと実感した。
  • 先生の説明が丁寧にあった上での実験だったので、分かりやすかった。
  • 作業をただやるのではなく、どのような原理なのか、その操作によって何を調べようとしているのかを理解することができた。

DNA抽出PCR法電気泳動法

R2年度 SSH野外研修 天候にも恵まれました

日  時: 令和2年8月1日(土),2日(日)

場  所: 只見町 田子倉ダム・只見町ブナセンター・ユビソヤナギ自生河畔林・恵の森

対象生徒: 高校1年生 SSH産業社会SSHコース選択生徒40名

 

 長かった梅雨が明け、夏らしい天候の中、1泊2日で野外研修を実施しました。講師には,事前研修に引き続き新国勇さん,加えて只見町公認インストラクターの渡部和子さん,高原豊さんにもお世話になりました。研修の内容は次のとおりです。

1日目

・田子倉ダム

自然環境と電源開発についての講義。 ダム湖の景観を観察しながら雪食地形についての学

習。

・只見町ブナセンター

只見町の概要。豊富な展示資料をもとに只見町の植生、動物の生態についての学習。特別に生きたサンショウウオのアルビノを見せていただいた。

・ユビソヤナギ自生河畔林

3種類(ユビソ・オノエ・シロ)のヤナギの葉の違いによる分類方法の学習および実習。

 ヤナギの分類の説明河原でヤナギの分類の実習

 

・ブナ林

ブナの木の観察。偶然ヤマナメクジの交尾に遭遇、ナメクジの生殖について学習。

 ブナの幹はちょっと冷たい

 

・セミナー(夜の研修)「森林の見方」

人工林・二次林・自然林について・森林の遷移・階層構造についての講義。ブナ・コナラ・ミズナラの葉の違いによる分類方法と実習。

・星の観察会

天候に恵まれたので急遽実施したが、月夜で条件が悪く、夏の大三角形の確認で終わった。

 

2日目

・恵の森

布沢川の沢沿いの森の観察。ギャップ更新の観察。前々日の雨のためやや増水していた沢を渡渉しながら森の観察。

 沢を遡り森に入るブナの木の前で滝の上での集合写真

 

生徒の感想(実施後の生徒アンケートより)

・Sustainabilityについて詳しく説明があったこと。

・只見の研修に行く前に、只見の自然や地球環境について知れたこと。

・環境問題について、人間の今後の課題について理解を深めた。

・他県の自然でなく、福島県内(自分たちが住んでいる県内)についての自然を学べたこと。

・実際に自分で、ユビソヤナギを見つけたり、ブナの木をさわれたりできたこと。

・事前講義で学んだ内容を実際に観察できたこと。

・フィールドワークがたくさんあったこと。

 

初めての1泊2日での野外研修でしたが、生徒アンケートにもあるように時間に余裕をもって研修プログラムを実施することができ、充実した研修を行うことができました。

 研修内容を計画する際に只見町文化財調査員の新国勇さんに協力していただき、大変お世話になりました。この場をお借りして御礼申し上げます。ありがとうございました。

 

R2年度 SSH野外研修 より深い学びのための事前講義

日   時: 令和2年7月29日(水)

場   所: 本校物理実験室

対象生徒: 高校1年生 SSH産業社会SSHコース選択生徒40名

 

 今年度のSSH野外研修は新型コロナの影響により時期を8月にずらし、また毎年夏季休業中に実施していた夏の科学研修も兼ねて1泊2日の日程で只見町で実施することにしました。 

 野外研修に先立ち,7月29日(水)には、より深い学びのために事前講義を行いました。講師には只見町文化財調査員の新国勇さんをお招きしました。新国さんには、只見町で野外研修を行うようになってから引き続き講師としてお世話になっています。

 講義では只見町の概要、只見町のユネスコエコパーク指定とその意義についての話があり、研修地の只見町の自然環境が世界に誇ることのできる貴重な自然遺産であることがわかりました。

 また、環境活動家グレタ・トゥーンべリさんの演説動画と新国さんのわかりやすい説明により、Sustainability(持続可能性)の視点から次の世代に環境を引き継ぐことの重要性について学びました。

 研修後の生徒アンケートの結果から,事前講義により野外研修の内容の理解が深まり、充実した研修ができるようになったことがわかりました。何事においても,「予習」は大切なのだと改めて感じました。

 

講師の新国さん

 

参考

ユネスコエコパーク(生物圏保存地域)について

 ユネスコエコパーク(生物圏保存地域)は、生物多様性の保護を目的に、ユネスコ人間と生物圏(MAB)計画(1971年に開始した、自然及び天然資源の持続可能な利用と保護に関する科学的研究を行う政府間共同事業)の一環として1976年に開始されました。
 ユネスコエコパークは、豊かな生態系を有し、地域の自然資源を活用した持続可能な経済活動を進めるモデル地域です。(認定地域数:124か国701地域。うち国内は10地域。)※2019年6月現在世界自然遺産が、顕著な普遍的価値を有する自然を厳格に保護することを主目的とするのに対し、ユネスコエコパークは自然保護と地域の人々の生活(人間の干渉を含む生態系の保全と経済社会活動)とが両立した持続的な発展を目指しています。

 認定地域は、域内の自然の成り立ちや、そこに育まれた歴史文化に対する理解を深めるほか、地域づくりの担い手を育成することが期待されています。また、世界ネットワークの一員として、認定地域同士の学び合いを通じてさらに取組みを進めることが求められます。

令和2年度 小学生のための科学実験講座

日   時: 令和2年8月5日(水)

場   所: 本校実験室、情報室

対象生徒: 小学校5,6年生 202人

 会津地区を中心とした地域の小学校5、6年生約200人が参加しました。講座は午前の部と午後の部に分かれ、それぞれ物理、化学、生物、地学、情報の5つの講座に20名ずつ参加するかたちで行われました。なお、今年度はマスクの着用、3密を避けるなど、コロナ対策をとったうえでの実施となりました。それぞれの講座の内容は次のとおりです。

〇 熱のエネルギーを利用するポンポン船を作ろう! (物理)

ろうそくの火を使用して水上を走るポンポン船を作成しました。より速く走るポンポン船の作成に挑戦しました。

〇 レモンの不思議実験! (化学)

レモンをテーマに様々な実験を行いました。皮に含まれる物質リモネンで発泡スチロールをリサイクルしたり、果実に含まれる物質アスコルビン酸(ビタミンC)で金メッキをしたりなど、楽しくてためになる実験を行いました。

〇 身近な野菜でおもしろ実験 (生物)

身近にあるタマネギやニンジン、パプリカなどの野菜を使って実験をしました。野菜で染色、野菜ロケット、野菜や果物の中のビタミンCの量を測るなど、いろいろな実験を行いました。

〇 石は本当に磨けばひかるのか?! ~岩石標本をつくろう~(地学)

岩石の一面を磨き、一般的な火成岩の岩石標本をつくりました。岩石の特徴がわかる実験でした。

〇 ロボットを組み立てて動かしてみよう! (情報)

LEGOブロックを使って組み立てたロボットを、プログラミングして動かしました。

物理・ポンポン船化学・レモン生物・野菜地学・岩石情報・ロボット

令和2年度放射線実習講座

日   時: 令和2年7月31日(金)

場   所:大講義室、物理実験室、中学実験室

対象生徒:SSH産社40名

 

7月31日(金)の午後に、本校において放射線実習講座が実施されました。講座は2部構成で、前半は大講義室において原子や放射線の種類、人体への影響について詳しく学びました。後半は密を避けるため2班に分かれ、はかるくんを使った自然放射線の測定実験、距離の逆2乗の計測実験、γ線の物質の吸収実験を行いました。グラフ作成や数値計算などもありましたが、生徒達は熱心に実験を行い、充実した時間を過ごしました。

 

講義の様子実習の様子放射線計測の様子

広島大学附属高校より寄贈されたサクラ 開花

日   時: 令和2年4月23日(木)

場   所:本校 東グラウンド北側

 

4年ほど前,平成27年末に広島大学附属高校および住友林業株式会社の協力により寄贈された広島市指定天然記念物「エバヤマザクラ」が開花しました。

当時(植樹式)の記事はこちら

http://www.aizugakuho-h.fks.ed.jp/sshHP/kiroku/h27/dh2701.html#2722

 エバヤマザクラはヤマザクラの突然変異種で,通常のヤマザクラよりも花弁の数が多く,かつ花弁の枚数に変異がみられるのが特徴です。また,戦中の被爆を乗り越えた桜であり,エバヤマザクラを後世に引き継ぐ取り組みを行っていたのが,本校と同じSSH指定校の広島大学附属高校です。

 広島大学附属高校が住友林業株式会社と協力して育苗されたこの桜は,福島県内では磐城高校と本校に,それぞれ2本ずつ寄贈されました。ついに、昨年の4月21日に本校のエバヤマザクラは初開花しました。そして、今年もエバヤマザクラは美しい花を咲かせています。

 本校と広島大学附属高校の縁を思い起こすとともに,現在の困難な状況の中,ほんの少しですが心が癒されました。

エバヤマザクラの木エバヤマザクラの花エバヤマザクラの花2

令和元年度研究成果発表会

日   時: 令和2年2月20日(木) 10:00~

場   所: 本校第1・2体育館

対 象 生 徒 : 全校生徒

 

 令和元年度研究成果発表会が2月20日に開催されました。

 今年度は規模を拡大し、一日の開催で高校1・2学年全体の探究活動と、中学校3学年RPの発表を行いました。また、ポスター発表では、見学者の投票によるベストポスター賞の投票も行いました。

 発表会の内容は以下のとおりです。

10:00~      開会

10:10~11:10  全体発表 その1【第1体育館】

・高校1年科目SS活動報告

・2年科目SS、SSH探求部課題研究 その1

・海外研修報告

・SSH活動実績報告

11:20~12:20  ポスター・口頭発表 その1【第2体育館】

12:20~13:00  昼食

13:00~13:40  全体発表 その2【第1体育館】

・高校1年産業社会

・高校2年課題研究

・13:45~14:45  ポスター・口頭発表 その2【第2体育館】

・14:50~15:05  全体発表 その3【第1体育館】

・中学3年RP 課題研究 

・2年科目SS、SSH探求部課題研究 その2

15:35~     閉会

 発表者は一様に緊張した面持ちでしたが、発表はとてもすばらしく、多くの来賓の方々や、保護者の方々にも大変好評でした。

 

全体発表の様子①口頭発表の様子①ポスター発表の様子①ポスター発表の様子②ポスター発表の様子③口頭発表会場の様子ポスター発表会場の様子①ポスター発表会場の様子②講評ポスター発表優秀賞の皆さん

高校1年探究活動発表会が行われました。

日   時: 令和2年2月12日(水)

場   所: 会津学鳳高校大講義室

対象生徒: 高校1年生

 

2月12日(水)6・7校時に、高校1学年探究活動発表会が行われました。

本校高校1年生は、課題を発見し、解決していく力を養成することを目的に、授業時間や放課後の時間を利用して探究活動を行ってきました。SS選択の生徒は「仮説を検証するための科学実験」、産社選択の生徒は「文化や歴史などをテーマとした文献調査」をもとに、いくつかの分野に分かれて活動を進めてきました。

今回はそれぞれの分野で選ばれたSS・産社代表10班が、これまでの探究活動の成果をスライドで発表しました。

 発表会の様子①発表会の様子②発表会の様子③

初めての探究活動であり、データの扱い方やスライドのまとめ方に難しさを感じた生徒も多かったようです。

今後は今回の活動を振り返り、2月20日(木)に行われるSSH課題研究発表会に向けて準備をしていく予定です。

令和元年度東北地区サイエンスコミュニティ研究校発表会(東北地区SSH指定校発表会)

日   時:令和2年1月24日(金)~25日(土)

場   所:山形県立東桜学館中学校・高等学校

対象生徒:高校2年SS選択者39名のうち10名及びSSH探求部の1年生3名(生物班4名、情報班4名、物理班5名の計13名)

 

 「令和元年度東北地区サイエンスコミュニティ研究校発表会」が1月24日(金)~1月25日(土)に山形県立東桜学館中学校・高等学校で行われました。この発表会は東北地区6県のSSH指定校など、理数系の課題研究に積極的に取り組んでいる高校生が、授業や部活動で取り組んできた研究成果を発表し、参加者との対話を通じた交流・評価により切磋琢磨することで、これからの活動や研究を質・量の両面で活性化することを目的として実施されています。

 今年度は19校から約300名の生徒が参加しており、本校からは、生物班、情報班、物理班の3班計13名(高校2年SS選択者10名及びSSH探求部1年生3名)が参加しました。

 その内容は以下のとおりです。

 

 ◎1月24日(金)(1日目)

  • 口頭発表(13:00~17:30)
    物理班(ペロブスカイト太陽電池TiO2層膜厚変更実験について)が発表しました。
  • ポスター発表アピールタイム(17:40~18:20)

 

 ◎1月25日(土)(2日目)

  • ポスター発表(9:10~10:55)
    生物班(ダンゴムシの腸内セルロース分解菌の単離について)情報班(Word2Vecを利用した加法構成性と人間の感覚との比較について)が発表しました。
  • 口頭発表者も含めた意見交換等の自由交流(11:00~11:30)

 

 生物班と情報班はポスター発表、物理班は口頭発表を行いました。東京大学や東北大学、山形大学の先生方が指導助言者として招かれており、ご指導いただきました。”丁寧な実験を行っている”と評価された一方で、実験の回数やデータの扱い、考察について不足している点や改善点を鋭く指摘され生徒たちは大変勉強になりました。

 

発表会の様子①発表会の様子②発表会の様子③