SSH 活動の記録

カテゴリ:SSH

全国高等学校総合文化祭(かごしま総文)自然科学部門

日  時: 令和5年7月28日(金)-7月31日(月)

場  所: 鹿児島大学

対象生徒: SSH探求部化学班、生物班、地学班

 

 全国高校総合文化祭自然科学部門に福島県代表として4部門に出場してきました。悲願であった入賞を目指して、スライドやポスターの作成、発表練習など多くの時間を割き、大会に臨みました。練習の成果は十分発揮されたものの、残念ながら入賞には至りませんでした。全国強豪校のレベルに近づいているという実感はあるものの、先行研究への徹底した調査、仮説に基づく緻密な実験、的確なデータ処理、研究分野における深い知識に裏打ちされた考察、12分間の発表を有効に活用した分かりやすいプレゼンテーション、いずれをとっても入賞校はすばらしく、学ぶところが多かったです。大変悔しい思いをしましたが、研究に対する姿勢を見直し、来年に向けて再出発したいと思います。

 

 今大会では、体育文化後援会、福島県高等学校文化連盟の方々から多大なご支援を頂きました。この場を借りて御礼申し上げます。

 

参加部門

ポスター部門 「モリブデン青法による水溶液中のリチウムイオンの定量」

化学部門 「銅イオンと水酸化ナトリウム水溶液から生じる黒色沈殿の解明」

生物部門「ハチノスツヅリガの幼虫の腸内ポリエチレン分解菌の探求~混合培養の探求~」

地学部門「上部白亜系双葉層群足沢層に産出する有孔虫について」

 

国際メンタリングワークショップJoshi kai in Fukushima 2023

日  時:令和5年 7月 28日(金)~31日(月)

場  所:いわきワシントンホテル、富岡町文化交流センター学びの森、とみおかアーカイブミュージアム、福島第一原子力発電所

 

原子力損害賠償・廃炉等支援機構(NDF)主催、経済協力開発機構(OECD/NEA)共催の、理工系の進路を希望している国内の女子高校生を対象としたワークショップに本校の女子生徒(1年生3名、2年生1名)が参加してきました。

世界で活躍する女性研究者自身の研究内容発表、東京電力福島第一原子力発電所の廃炉作業の現状についての解説、原発事故からの復興に向けた本県の取り組みの紹介など、数々の講義聴講や、国内やルーマニアの女子高校生と自分の将来像をテーマにディスカッションを行いました。

初日の夕食はホテルでのレセプションが開催され、地元の食材を使った多彩な料理を堪能できました。

最終日は東京電力福島第一原子力発電所職員による各施設の説明と高性能多核種除去設備ALPS処理水の安全性の講義を受けた後、廃炉を視察しました。

女性研究者や国内の女子高校生たちとの4日間は大変有意義なものであり、自分自身を見つめなおす大変貴重な経験となりました。

    

SSHサスティナブル科学研修

日  時:令和5年7月26日(水)、27日(木)

場  所:26日(水) 

     アクアマリンふくしま

     福島県水産海洋研究センター

     産業技術総合研究所福島再生可能エネルギー研究所

     27日(木)

     日本原子力研究開発機構楢葉遠隔技術開発センター

     東日本大震災・原子力災害伝承館

     福島ロボットテストフィールド

参加生徒:高校1年生SSコース選択者52名

     7月26日(水)30名   7月27日(木)26名

 

 SSHサスティナブル科学研修を7月26日(水)と7月27日(木)に実施しました。福島県内の施設をサスティナビリティやSDGsをテーマに研修を行いました。生徒は2日間のうち、どちらか一方のコースを選択して参加しました。希望した生徒は両日とも参加しました。

 7月26日(水)はアクアマリンふくしまで、海洋プラスチックに関する問題について講義を受け、さらに、福島県水産海洋研究センターで、水産資源の持続的利用について講義を受けました。震災後の福島県の海の状況や、水産資源の持続的利用についての取り組みについて学び、特に海洋プラスチックの問題は生徒も自分事として考えることができるようになり、自分たちの出すゴミについて考え直すきっかけにもなったようです。また、産業技術総合研究所福島再生可能エネルギー研究所では、太陽光発電、風力発電などの研究や、地中熱利用ヒートポンプの研究など再生可能エネルギーについて、さらに、水素吸蔵合金などの最新技術の研究を見学させていただき、生徒はとても興味を持ったようでした。

 7月27日(木)は東日本大震災・原子力災害伝承館で、震災当時の様子を映像や資料を基に解説していただき、その後バスで町の様子を見て回り、震災当時に請戸小学校の児童たちが避難した丘へ行き、津波被害の大きさや海からの距離などを生徒たちは実感していました。また、日本原子力研究開発機構楢葉遠隔技術開発センターでは、廃炉に関わるロボットの研究開発が行われており、その際に活用されるVR技術であったり、大きな試験場であったり、生徒は普段触れることのない技術に驚いている様子でした。さらに、福島ロボットテストフィールドでは、福島イノベーションコースト構想の観点から、SDGsやサスティナビリティについての講義を受けました。その後、施設を案内していただき、世界でも有数の試験場が福島県にあることを実際に目の当たりにしていました。この施設を中心にいくつかの企業が進出し、実用化されているロボットやドローンは最近の災害時にも活躍していると聞き、生徒は皆驚いていました。

    

     

放射線実習セミナー

日  時: 令和5年7月24日(月)
場  所: 本校 講義室1(講義)、理科実験室1・第1理科室(実習)
対象生徒: 高校1年SSコース選択者 52名

 7月24日(月)に放射線実習セミナーを実施しました。前半は東北大学の長谷川晃名誉教授に放射線の基礎知識、放射線の性質、原子力防護などについて講義を行っていただきました。その後、実験室に移動して長谷川教授と日本原子力文化財団事務局の高橋格氏に霧箱、自然放射線の測定、距離の逆2乗則、γ線の物質による吸収の実習を行っていただきました。霧箱を使って普段は見ることのできない放射線を視覚化し、はかるくんを使って、簡易的に校舎内の放射線量の測定を行い、講義の中で御影石は放射線量が高いという話を聞いた生徒は実際に確かめていました。生徒たちは講義と実習を通して、高校の授業ではまだ学習していない放射線について理解を深めるきっかけとなったのではないでしょうか。

    

サイエンスブロッサム実験講座を行いました

日  時: 令和5年7月21日(金)
場  所: 本校理科実験室3
対象生徒: 1年SSコース女子選択者24名、男子希望者4名
      2年SSコース選択者10名

 夏休み初日の課外終了後、主に1年生の女子生徒を対象としたサイエンスブロッサム実験講座が実施されました。今年度は、普段学校ではあまり行われない実験として、豚の眼の解剖を行いました。初めは眼球が机上に置かれているさまや解剖するという事実に、生徒たちが怖気づく様子も見られました。しかし命の重みを尊重し、学ぶ意欲をもって解剖を進めていく中で、自分たちと共通する眼の構造への関心を高め、ものが「視える」しくみを積極的に学ぶことができたと思います。この経験を通し、動物のからだのしくみに関心をもつほか、さまざまなことに懸命にチャレンジしてほしいと感じました。